平成11年3月18日に留萌市礼受海岸で、45年ぶりとなる大規模なニシンの群来が見られた。ニシンは「春告げ魚」とも呼ばれ、沿岸に春を告げる風物詩となっていたが、春を忘れたように姿を消していた。
 群来・・・・産卵期を迎えたニシンが大群で浅瀬に押し寄せ、産卵により海が乳白色に染まること。
 群来が見られたのは、午前5時30分頃。漁のため漁業者らが浜に出ると、海岸線から沖合に向かって、約150mの間、幅約2kmの海面が帯状に白濁しているのを発見。6隻が出漁したがニシンは去った後だった。
それでも、漁業者からは落胆の声は無く、逆にこれからのニシン大漁に期待を寄せている。
 留萌沿岸のニシン漁は明治24年をピークに下降線をたどり、最盛期には年間約100万トン近くあったニシンの水揚げは昭和30年代には年間数トンのレベルまで落ち込みを見せた年もあった。
 しかし、近年は道の放流事業等が実り、平成9年167トン、平成10年131トン、平成11年190トン 、平成12年146トンと4年連続で100トン台の水揚げが続いている。

<出典:留萌支庁経済部水産課ページ>