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<連載:てっちゃん in ラオス>
(2006/01/01)
第2話 出会い
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友好橋 (フレンドシップブリッジ)
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メコン川に架かりノンカイとビエンチャンをつなぐ橋。オーストラリアの援助で1994年に完成。現在、車のみ通行可能で鉄道を通す計画が進行中。 |
発展途上国の子供を無料で教育する。それも自費でする。これが私にふさわしい活動だとずっと考えていた。なぜ自費かというと、NGOでもODAでも人の金でやる活動は結局自分の好きなようにはできないということを知っていたからだ。「自分の金でやるのだから誰にも文句は言われないし、誰にも迷惑をかけない」と私は考えた。幸い子供達はすべて独立しているので、これまで働いて貯めたお金と退職金を使えば私の思いは十分かなえられそうだった。
何を教えるか。それはもう決まっていた。私は土木技師だがパソコンの技術には自信があり、社内でも認められていた。これは発展途上国でも必ず必要なものだからこれを教えるのだ。そして日本人だから日本語も教える。
どこの国を選ぶか? これが難しい。
ラオスとその周辺
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ラオスは5カ国に囲まれた内陸国である。タイから入国するのが一般的で、陸路ではウボンからパクセ方面へ抜ける道と、ノンカイから友好橋(フレンドシップブリッジ)を通ってメコン川を渡りビエンチャンへ入る道がある。現在ムクダハンとサバナケットの間で第2友好橋の建設が進んでいる。
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政情が安定していないと活動を途中でやめることになったり、やったことが無駄になったりする。しかし、発展途上で政情が比較的安定している国というのは本当に少ない。
かつて4年間勤務して大好きになったインドネシアにしたかったのだが、平成10年に大規模な暴動が起き、しばらくは私が望むような安定は無理だろうということであきらめた。
長く勤務したアフリカも好きだが残念ながら政情の安定している国はほとんどない。はたと困った。
タイはどうだろうかと考え始めていた頃の平成13年5月に偶然ラオスへ入る機会があった。タイのウボンから車でパクセーに行き1泊した。ラオスは初めてであり、短い旅だったが、驚いたことに長い内戦で疲弊し、世界の最貧国であるはずのこの国の人々が非常に朗らかで生き生きしていたのである。近いうちにもう一度来てみたいと思った。
2年後の平成15年7月、今度はノンカイから友好橋を渡ってラオスの首都ビエンチャンに入った。4日ほど掛けてドライブするつもりで友好橋のラオス側にある旅行代理店で車の調達をした。その時、そこの女性オーナーのホワさんと話が弾み、「どこかの国で慈善活動をしようと思っているがラオスはどうだろうか」と、考えていることをかいつまんで話した。これが思いがけない方向に進展するのである。
次の日、南に向けてドライブしていると彼女から運転手の携帯電話に連絡が入った。私のことを知り合いの政府の要人、それもかなり大物に話したらしく、「もっと詳しく話を聞きたい」と言われたというのだ。すぐにビエンチャンへ引き返すことにした。
| (つづく) |
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